無料カウンター    2017.06.28.
   突然言いだした今治以外にも獣医学部を:安倍首相!
   .
新設の獣医学を認める!
.
何を根拠に言い出したのか!
.
.
 安倍晋三首相は6月24日、神戸市内での講演で、学校法人「加計学園」(岡山市) が国家戦略特区による獣医学部開設を計画する愛媛県今治市以外にも、同学部新設を認める考えを明らかにした。「規制改革推進の立場から、速やかに全国展開を目指す。地域に関係なく2校でも2校でも意欲あるところは新設を認める」と述べた。
.
 首相は、自身の友人が理事長を務める加計学園を不当に優遇したとの野党の追及を念頭に、「1校に限定して特区を認めた中途半端な妥協が、結果として国民的な疑念を招く一因となった」と指摘した。獣医学部の新設には日本獣医師会の反対が強く、政府(文科省)は長年認めない方針を取ってきた。
.
 安倍晋三首相は24日の神戸市での講演で、学校法人「加計(かけ)学園」が愛媛県今治市に獣医学部を新設する計画に関して「今治市だけに限定する必要は全くない。地域に関係なく、2校でも3校でも、意欲ある所にはどんどん新設を認めていく」と述べ、全国の他大学にも新設を認めることに意欲を示した。東京都議選も意識し、「首相の友人が理事長を務める加計学園だけが優遇された」という批判をかわす狙いとみられる。
.
 初期の頃に今治市が国家戦略特区への説明等で示した高度専門獣医師養成のニーズ(国際的な動向等)と今治新都市に設置する獣医学部の基本的な提案を受けて、国家戦略特区諮問会議が規制緩和の方針を検討した。この国家戦略特区で提示された、新しいニーズ等の創薬(トランスレーショナル・スタディ、トランスレーショナル・ベテリナリーメディシン)など、動物を用いて行うライフサイエンス研究分野では、創薬イノベーションなどは厚労省、動物実験は環境省、また水際対応など危機管理対応の必要な分野では、人獣共通感染症は厚労省、食品の安全(輸入食品を含む)は厚労省、家畜感染症が農水省の管轄です。新しいニーズの多くは、厚労省などに関連する職域の獣医師。今治キャンパス(岡山理科大学獣医学部)については、1月20日に国家戦略特区の区域会議があり、その後諮問会議が開かれ、正式に認められた。
.
.
【1月20日国家戦略特区・区域会議】
.
獣医学部の新設に係る認可の基準の特例
.
学校法人加計学園が、獣医学部の設置の許可を受けた上で、今治市において、先端サイエンス研究や地域における感染症対策など、新たなニーズに対応する獣医学部を新設する(平成30年4月開設)
.
1月20日国家戦略特区・諮問会議
<今治市における「獣医学部の新設」について>
・「教育分野における岩盤規制改革の象徴」として、本年4月に開校予定の「成田市における医学部」(38年ぶり)、「愛媛県における公設民営学校(全国初)に続き、今回、「今治市における獣医学部」が52年ぶりに実現することは、我が国における新たな創薬プロセスや感染症対策等お充実といった観点からも、極めて意義深い。
.
・本日の事業計画認定を受け、来年(平成30年)4月の開設にむけ、本プロジェクトが円滑かつ迅速に進むことを期待したい。 
.
.
 産業振興のためにも四国に拠点が必要だという考えは全国でも共感を得たであろうが、15年間、政府は認めもせず「どうあれとも、認めた結果が胡散臭い」と問題になった。
.
 問題になっている論点は以下の2点にあるだろう。
.
第1に、獣医学部の新設を認めた文科省の行政判断が正しかったのかという点、問題がなかったのであれば次にあげる第2点については問題にもならない。
.
第2に、文科省の行政判断に対して、内閣府・官邸側からの「不当な圧力」が加わったのではないか(或いは、「首相側の意向」が働いたのではないか)という点だ。
50年以上にわたって獣医学部の新設が認められて来なかったことに問題があったということであり、獣医師の業界の既得権益を保護する岩盤規制の撤廃のためには、ある程度の圧力がかかったり、忖度が働いたりすることも、むしろ望ましいということになる。
.
 役人は、時の政権や権力者などの「忖度」には敏感で、声なき意向(威光)に逆らえばどうなるかはよく知っている。省庁内、自治体内での人事に露骨に跳ね返る。過去の政権でどれだけの役人が芽を摘まれたことか。
.
 加計学園にしても、今現在の損得を計算しているわけではない。過去に誰がどれだけ加計学園に世話になったのかと言うことであり、鶴の恩返しではないが「政治家の恩返しが、役人への威圧となって表れた」という事だ。
.
 加計学園問題が贈収賄や請託に準ずる「事件的拝啓」があるのなら別だが、安倍首相は「意欲があるなら、2校でも3校でも新設を認める」と言いだしたところに問題が出てくる。どう解釈しても、この一言は疑惑を招く言葉だ。
.