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韓国へ招待状も送ってこず!
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中国政府は習近平国家主席の威信をかけて来月開催する一帯一路(陸上・海上シルクロード)国際協力首脳会議に、28カ国の首脳と主要20カ国・地域(G20)の副首相級9人、110カ国の閣僚級要人190人が参加すると明らかにした。だが、高高度ミサイル防衛(THAAD)体系配備問題で葛藤中の韓国に対しては招待状すら送らなかった。
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王毅外交部長は18日、内外信向けの記者会見で、5月月14~15日に北京で開かれる一帯一路首脳フォーラムの出席者名簿を公表した。
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名簿には
・ロシアのウラジーミル・プーチン大統領、
・トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、
・フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領、
・ミャンマーのアウンサン・スーチー国家顧問のほか、
・欧州(スイス・スペイン・イタリア・チェコ)、
・アジア(インドネシア・マレーシア・パキスタン・ベトナム・モンゴル・カンボジア
など)、
・南米(アルゼンチン・チリ)
・中央アジア、アフリカなど
各首脳がもれなく含まれている。
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習主席は初日に開幕演説を行い、翌日には首脳28人が参加するフォーラムを主宰する予定だ。
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中国は今回の会議の開催成功を2017年最大の外交目標に掲げて、年初から海外の首脳級要人の招待に心血を注いできたが、一帯一路プロジェクトの隣接国であり主要関連国の韓国は排除した。
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韓国政府当局者は「THAAD問題で韓国政府代表を意図的に招待しなかったようだ」と見解を示した。これに関連して、中国の陸慷外交部報道官は、「来月、韓国の新しい大統領が決まったら招待する意志はあるか」という質問に対して「仮説的な状況については答えることはできない」と述べた。
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中国は今秋に5年に1度の中国共産党大会がある重要な時期であり、習指導部は会議を国家の威信をかけた最重要の外交イベントと位置付けている。
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「一帯一路」は、習氏が2013年に提唱した。古代の交易路である海と陸のシルクロードにちなみ、中国から欧州へ至る地域を中心に、中国主導で電力や鉄道などのインフラを整備し、各国と経済連携を促進する世界規模の構想だ。中国にとって国際社会での影響力を高めるだけでなく、国内の鉄鋼などの生産過剰を国外市場で解消する狙いもある。
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王氏は18日の記者会見で「我々は一匹オオカミの英雄より、共に困難を乗り切る協力パートナーを求めている」と述べ、保護主義の動きをみせるトランプ米政権への対抗意識をのぞかせた。
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また、会議は首脳のほか、国連事務総長などの国際機関トップ、各国の閣僚や識者も参加し、経済問題を中心に議論する。首脳が出席する国は伝統的な中国の友好国が目立ち、日米の首脳は出席せず、主要7カ国(G7)からはイタリアのジェンティローニ首相のみ。王氏は、「一帯一路」への賛同を表明している英国からハモンド財務相、ドイツから閣僚級が出席することを特に明かし、西側諸国にも支持が広がっている点をアピールした。
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中国の外交筋によると、同構想の国際的な信用を高めるなどの目的から、中国側はメイ英首相など複数のG7首脳の参加を期待していたという。
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王外相は、同会議は「経済的な協力フォーラムであり、国際協力の枠組みである」と強調した。G7首脳の大半が欠席することに関しては、「政治化するつもりはない」と語った。
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会議は踊るじゃないが、中国が軍事基地や艦艇の駐留地となりプラスにっても、ルートが完成する資金負担が先行するだけで、実利は伴わないことになりそうだ。絵に描いた餅は大きいが完成するのか、花火で終わるのかは未知数だ。
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