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奥野マダムも農協旦那衆に振り回された!
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中家氏は何が原因で敗れたのか!
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2015年7月2日午後、大手町のJAビル3階会議室で全中の萬歳章会長は、「先ほど役員推薦会議で開票が行われ、新たな会長候補として奥野長衛氏を推薦することが決まりました」と発表した。
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下馬評を覆し、改革派の奥野氏の当選が決まったその時間に、「不正があったんだ」と叫ぶ農協界のドン「JA京都中央会・中川泰宏会長」の声がひときわ大きく聞こえた。小泉内閣の時、小泉チルドレンとして衆議院議員にも当選した中川泰宏氏。農協組織の選挙があれば票固めに動き結果を左右することもしばしば。今回は、同じ近畿ブロックの中家氏の支持で動き回った。中川氏と同じく守旧派の中家氏の応援に回ったのはJA北海道中央会・飛田稔章会長、元全中専務の山田俊男参議院議員ら農協組織を左右してきた最高幹部たちである。まさに、清廉VS汚濁の対決でもあった。
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全中会長は、地域農協のだいぎいんである組合長251人の投票で決まるのだ。東北、関東、近畿、中国など各ブロック単位や、都道府県の中央会長が決めた候補者に、「各組合長らが右へ倣え」するという選挙方式が長年の慣習だ。そのピラミッド方式に異変が生じたのだと言ってもいい。
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地域農協が独自の農産物販売戦略などで競い合う農協改革を是とした組合長が密かに奥野支持に回ったのであり、守旧派は想定だにしないことだった。農水省幹部は「上部組織に従わず、自由意思で投票する国哀調が増えた。従来の上意下達の組織運営に疑問を感じる組合長が出てきたということだ」とも語っている。
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中家氏が二階総務会長の支持を取り付けたことが逆効果だった。改革という言葉は口先で、守旧派の会長候補が自民党の族議員の二階氏の支援を取り付けたことが裏目であった。
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さて、8月の新会長は誰がなるのか。
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つづく
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