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変更決定者・特定できず!
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東京・築地市場(中央区)の移転先となる豊洲市場(江東区)の建物下に盛り土がなかっ た問題で、都の内部調査の全容が判明した。
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調査は、盛り土をせずに地下空間を設ける方針は、2011年の部課長協議を経て決定し たが、決定者の特定には至らなかったと結論づけた。小池百合子都知事が、9月30日午後
に結果を発表した。意思決定過程が十分解明されず、調査は継続される可能性もある。
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都は9月中旬以降、歴代の都中央卸売市場長や担当者のヒアリングと内部資料の分析を行 った。その結果、都が市場建物の基本設計の業者を募集した10年11月から、実施設計が
完成した13年2月までの間に、地下空間案が決定したと判断した。
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豊洲市場の一部で土壌汚染対策の「盛り土」が行われていなかった問題で、都の内部調査 では建物の下に地下空間を設ける提案は技術者会議側からとしていたが、都側による提案だ
ったと訂正した。
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東京都議会の経済・港湾委員会では、豊洲市場を巡る問題が審議されている。この中で 、地下に空間を設ける案について都の内部調査の報告書では「技術会議が独自に提案した」
としていたが、東京都は10月7日、都側による提案だったと訂正し、謝罪した。
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小池知事は7日の会見で、「厳しく申し上げるとやはり遺憾以外の何ものでもない」と 述べ、誤りや疑問点を精査した報告書を改めてまとめる意向を示すとともに、「しっかりと
正確な情報を伝えてほしい」と求めた。
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東京・豊洲市場(江東区)の建物の基本設計を行った大手設計会社の技術提案書に「盛り 土不要」との記載があったことを受け、都議会民進党(旧民主)と民進党都議団(旧維新)
は5日、市場問題を検証するプロジェクトチームの会合を開き、10月6、7日に開かれる 都議会の経済・港湾委員会で事実関係を追及する方針を確認した。
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基本設計を行ったのは日建設計(東京)。2011年1月までに都に提出した技術提案書 には、工期圧縮の案として「盛り土工事を建築の基礎工事と一体的に検討することで、無駄
な工事を省略する」との説明があった。都の内部調査報告書には、この事実が盛り込まれて いなかった。
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豊洲市場の建物の基本設計を行った大手設計会社「日建設計」は6日、「都の指示で、基 本設計に地下空間を盛り込んだ」と説明した。
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同社の技術提案書には「盛り土不要」との記載があった。
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技術提案書は2011年1月までに、同社が都に提出した。同社は「工事期間と工事費の 圧縮を図る提案の一つとして示した。必要な箇所だけに盛り土工事を行うことができれば、
基礎のための掘削工事がなくなり、合理的な建築計画、工事工程計画が実現する」としてい る。
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