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スカボロー礁周辺で測量活動と米海軍!
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フィリピン5基地を米軍拠点に!
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米海軍のジョン・リチャードソン作戦部長は3月17日、中国艦船が、フィリピン・ルソン島西方の南シナ海にあるスカボロー礁周辺で測量を行っており、新たな人工島を造成するための埋め立ての前兆だとみていることを明らかにした。
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同氏は「水上艦による測量とみられる活動が続いていることを(米軍は)確認している。新たな埋め立て地域である可能性がある」と明言。さらに、中国が南シナ海に防空識別圏を設定する事態を、「確かに懸念している」と述べた。
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スカボロー礁は、米海軍艦船の事実上の拠点となっているスービック湾から西へ約200kmに位置し、中国艦船が2012年以降、居座り続けている。
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中国はこれまで、フィリピン南部パラワン島の目と鼻の先にあるスプラトリー(南沙)諸島で、人工島を造成し軍事拠点化を進めている。こうした動きがいずれ、スカボロー礁にまで拡大される恐れがあると、米、フィリピン両政府は懸念してきた。
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中国が同礁の埋め立てを意図しているとすれば、これをいかに事前に阻止するか、新たな難題となる。
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米、フィリピン両政府は3月18日、ワシントンで6回目となる戦略対話を行い、フィリピン空軍基地5カ所を米軍の拠点とすることで合意した。南シナ海で実効支配を強化する中国に対抗するための措置。カーター米国防長官が4月、フィリピンを訪問し、運用の詳細を協議する見通しだ。
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米軍は1992年までにフィリピンから完全撤退したが、2014年4月に再駐留を認める「米比防衛協力強化協定」を締結した。今回の措置は同協定に基づいている。
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合意された拠点は、
(1)スプラトリー(南沙)諸島に近いパラワン島のプエルトプリンセサにあるアントニオ・バウティスタ基地
(2)中国の艦船が居座るスカボロー礁をにらむルソン島のバサ、フォート・マグサイサイ両基地
(3)ミンダナオ島のルンビア基地
(4)マクタン島のマクタンベニト・エブエン基地----となっている。
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フィリピン側は米軍の駐留先として、クラーク旧米空軍基地を含む8カ所を提示していたが、合意には含まれていない。今回は航空戦力が主体で、海軍基地などが今後、追加的に随時合意される可能性がある。ラッセル米国務次官補も戦略対話で、「合意は同盟強化などを加速させる」と強調した。
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中国外務省の華春瑩副報道局長は3月21日の定例記者会見で、米軍が南シナ海に臨むフィリピン軍基地などを使用する動きに対し「米国とフィリピンの協力は、第三者の主権や安全保障上の利益を損なうものであってはならない」と反発した。
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華氏は、米国が中国による南シナ海の軍事拠点化を批判していることを念頭に「米国とフィリピンによる南シナ海での軍備強化こそ軍事(拠点)化ではないのか」と述べた。
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米国とフィリピン両政府は18日、米軍再駐留を容認する協定に基づき、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島に近いパラワン島の空軍基地など5カ所を新たに米軍が拠点として使うことで合意した。
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