無料カウンター    2016.03.14.
   経団連・榊原会長:10兆円規模の底上げ策要請!
   
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GDP600兆円実現へ!
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 経団連の榊原定征会長は3月10日、名目国内総生産(GDP)600兆円の実現に向 け、1分野で10兆円規模のGDP押し上げ効果があるプロジェクトを官民で策定すべき だとの考えを示した。同日、東京都内で開催した石原伸晃経済再生担当相との会談で言及 した。
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 その一つとして消費分野を挙げ、米国などで実施されている年末商戦「ブラックフライ デー(黒字の金曜日)」の国内展開を検討しているとした。
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 会談で榊原氏は「安倍晋三首相が2020年近傍で(GDP)600兆円経済を示したが、政界、経済界とも実現しようという雰囲気が十分に上がっていない」と指摘。経団連 は昨年末、産業界として設備投資の10兆円上積みが可能と試算。また環太平洋戦略的経 済連携協定(TPP)の経済効果が14兆円規模になっているとして、「10兆円規模の 底上げプロジェクトが6、7件必要だ」と語った。消費以外にも、農業や健康、観光など でプロジェクト策定を進めるべきだと提案した。
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 総務省が発表した「家計調査」によると、1月における家計の実質消費支出は、二人以 上の世帯で28万973円と、前年同月比で3.1%のマイナスとなった。消費支出がマイ ナスになるのは5カ月連続で、2015年において消費が前年を上回ったのは2回しかな く、2014年も2回しかなかった。つまり、過去2年間、実質消費は連続してマイナス が続いている状況なのだ。
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 消費が伸びない理由は、労働者の実質賃金が減少しているからだ。厚生労働省の毎月勤 労統計調査による2015年の実質賃金は前年比で0.9%のマイナスでした。実質賃金が マイナスになるのはこれで4年連続となっている。名目上の賃金は上がっているが、物価 の上昇に賃金が追い付いていないのが現状だ。
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 榊原定征会長は、石原伸晃経済再生担当相らとの懇談会で、全国の百貨店など小売業界 に対し、外国人旅行者が増える旧正月「春節」や秋などに一斉セールを行うよう呼び掛け る意向を明らかにした。安倍政権が掲げる国内総生産(GDP)600兆円の目標達成に向け 、個人消費を活性化するのが狙い。
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