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陸海空3軍のバランスが変わり始めた!
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陸軍の不満はどこで吹き出すか!
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中国習近平指導部は2月に、人民解放軍の大規模な組織改革を発表した。
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北京、瀋陽、蘭州、済南、成都、南京、広州の7軍区を、東部、西部、南部、北部、中部の5つの戦区に再編した。
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新たに成立した「東部戦区(本部・南京)は日本や台湾方面」の有事に備え、「南部戦区(同・広州)は中国が軍事拠点化を進める南シナ海をカバー」。「北部戦区(同・瀋陽)は主にロシアと北朝鮮での軍事衝突」を想定し、「西部戦区(同・蘭州)は中央アジアなどのイスラム過激派」のテロ活動などに備える。「中部戦区(同・北京)は首都周辺の安全」を守るためにあるという。
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軍部の掌握を進めようとする習氏の思惑が透けてみえる施策だが、この軍部再編によって軍内部の不満、特に陸軍の不満が嵩じると反乱のリスクが増大する可能性がある。
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軍事アナリストは「習氏は、5大戦区の司令長官に自分の息がかかった者を配置しており、軍部の完全掌握を目指していたのは明白だが、この再編で軍人を30万人削減しなければならなくなり、退役軍人の処遇が問題となる。軍部内では待遇面での不満も広がっており、反乱の芽を生みかねない」と指摘している。
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「特に危険視されるのが、昔から中央政府との対立が続いている旧瀋陽軍区を抱える北部戦区。それと、旧成都軍区と旧蘭州軍区を包括する西部戦区だ。ここにはかつてクーデターを企てて失脚した薄煕来・元重慶市党委書記の息が掛かった部隊が残っている。これから本格的な組織改編が行われるが、不安定な状況が続いている」
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習指導部による厳しい弾圧政策への反発を募らせるウイグル族も暴発しかねない。
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情報筋によれば、イスラム過激派と接点を持つウイグル族の一部勢力が、ミャンマーやタイなどを経由して、トルコからイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国(IS)」の勢力範囲であるシリア入りするケースが相次いでいるという。
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「ISと結託したウイグル族の一部が、中国に戻ってテロを仕掛ける可能性もある」と指摘している。
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