2015.12.22.



予算はピーク時の6割!
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 陸上自衛隊の弾薬予算が年々減少し、来年度はピーク時(1990年度)の約890億円に比べて、4割近く少ない570億円程度にまで落ち込む見通しになったことが、わかった。
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 陸自では、例年使用する弾薬量を確保できないとして、訓練の延期や弾薬の節約を検討する方針だ。
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 装備品関係の来年度の概算要求額は約5900億円。安倍政権下でここ数年、防衛費が増額されているが、新型輸送機オスプレイなどの高額な装備購入のしわ寄せで、弾薬予算は今年度より約40億円減額された。
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 防衛省幹部によると、陸自は訓練などで例年、600億円を上回る弾薬を使用しているとされ、弾薬が払底するのは必至だ。高価な誘導弾などを使う部隊の一部では、実弾射撃訓練自体ができなくなる恐れもあるという。
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陸上装備分野は、大別すると火器、車両、施設器材に区分される。火器は、口径が20mm未満の小火器と口径が20mm以上の火砲等である。車両は、戦車、装甲車、自走砲のほか、戦車回収車・軽装甲機動車・雪上車・トラックなどのその他の車両がある。施設器材は、築城建設器材、渡河・架橋器材、障害敷設・処理器材に細分化される。
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 弾火薬分野は、大別すると小火器用弾薬、火砲等用弾薬、地雷・機雷・爆弾・魚雷等に区分される。火砲等用弾薬には、艦船搭載砲や航空機搭載砲から射撃する弾薬も含んでいる。
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<小火器用弾薬>
(ア)5.56mm火器用弾薬(国産 ・ライセンス国産:ベルギー)
89式5.56mm小銃や機関MINIMIで使 用する弾薬であ。
(イ)9mm火器用弾 薬(国産)
9mm拳銃で使用する弾薬あ。
(ウ)12.7mm火器用弾薬(国産)
12.7mm重機関銃M2で使用される弾薬あ。
(エ)小銃用て き弾 (国産)
5.56mm小銃や7.62mmで使用する弾薬、内部に 弾
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<火砲等用弾薬>
(ア)120mm迫撃砲用弾薬(ライセンス国 産:フランス)
120mm迫撃砲RTや自走で 使用する弾薬。
(イ)84mm無反動砲用弾薬(ライセンス国 産:スウェーデン)
84m m無反動砲で使用する弾薬。
(ウ)155mmりゅう弾砲用薬(国産 ・ライセンス国 産: 英国 )
155mmりゅう弾砲 FH70や自走155mmりゅう弾砲 で使 用する弾薬。
(エ)120mm戦車砲 用弾薬 (国産 ・ライセンス国産:ドツ )
10式戦車や90の搭載砲で使用する弾薬、装甲 車の攻撃などに使用する弾薬。
(オ)多連装ロケットシス テム用弾薬( 米国FMS・ ライセンス国産:米 国)
多連装ロケットシステム(MLRS)で使用する弾薬。
(カ)76mm速射砲用弾薬( 国産)
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<予算等の推移>
防衛省全体の弾薬購入費(誘導弾を含む)は、平成15年度は約1,375億円であったが、平成24年度は約1,227億円であり、各年度の変動はあるが、減少傾向にある。
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弾火薬分野の防衛装備品の調達数量は、その購入数量が明らかになると防衛能力などが推察されるおそれがあることから、具体的な調達数量は公開されていない。なお、弾薬の保有量(誘導弾を含む。)では、平成15年度末が約11万6千トンであったが、平成22年度末は約12万5千トンとやや増加傾向にある。
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様々な任務に最適な機能・性能が求められるといった理由により、各自衛隊において多種多様な弾火薬を調達している。また、調達後、保管等を行う際には、火薬類取締法等に基づく厳格な管理を行う必要があるため、これらを考慮した効率的で、かつ、適切な保管・管理業務を行わなければならない。
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小火器用弾薬に関する防衛省との主契約企業は3社であり、例えば、5.56mm火器用弾薬では関連企業数が約15社である。
火砲等用弾薬に関する防衛省との主契約企業は3社であり、例えば、120mm戦車砲用弾薬では関連企業数は約150社となっている。
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弾火薬の製造に関しては、通常1社のみで製造することはなく、例えば、火砲等用弾薬では、弾殻の製造、発射薬の製造、信管の製造、てん薬及び組立について、製造企
業が異なっている防衛装備品が多い。このように弾火薬の生産基盤は、主要な各企業が専門技術を相互に補完しあって形成されている。このため、弾火薬企業1社の事故・倒産などが、弾火薬業界全体へ波及し、防衛装備品の生産が停止する危険性を有している。

弾薬購入予算が減少する状況のもと、防衛依存度の高い企業が同種技術を用いた生産をそれぞれに実施しており、企業の保有する製造設備の可動率が低下してきている。
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陸自:例年使用の弾薬量確保できぬ!