2015.11.17.



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石油元売り・再編に急カーブ:JX、東燃ゼネ・統合検討!

収益低下・首位JXも危機感!
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年内合意視野に本格交渉!
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 石油元売り大手のJXホールディングス、出光興産、コスモエネルギーホールディングスの2015年9月中間連結決算が5日、出そろった。原油安により巨額の在庫評価損が発生し、3社はいずれも純損益が赤字になった。
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 石油元売り各社は、70日分の需要に相当する在庫備蓄を義務付けられており、原油価格が購入時より下がれば損失が出る。中国経済の減速で原油価格が急落したため、3社合計の在庫評価損は約1700億円と前年同期の3.7倍に膨らんだ。
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 石油元売り国内首位のJX日鉱日石エネルギーを傘下に持つJXホールディングス(HD)が、国内3位の東燃ゼネラル石油との経営統合を検討していることが、11月16日分かった。東燃ゼネラル側の意向を踏まえ、年内の合意を視野に交渉を本格化させる構えだ。少子高齢化と省エネ化の進展で、国内のガソリン需要が急速に減少する中、規模拡大による経営効率化と収益基盤の強化を目指す。
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 元売り各社は、人口減少や省エネ化による石油需要の減少で収益力が低下しており、2位の出光興産と5位の昭和シェル石油が合併に向け今月基本合意したばかり。ライバルの追い上げに危機感を持つJXは、さらなる基盤拡大を目指しており、業界は再編に急カーブを切った。
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 「どれくらいの規模で、どれくらいの会社がやっていけるのかが大きな課題だ。その一環として整理・統合も当然あり得る」。JXの木村康会長は11月16日、東京都内で記者団の取材に応じ、業界再編への意欲をのぞかせた。
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 かつては10社以上が割拠していた元売り業界だが、2010年に現在の大手5社体制に集約されたが、ガソリンや軽油など燃料油の国内需要は、14年度の1億8795万kLから19年度には6.5%減少すると経済産業省が予測しており、市場縮小に歯止めがかかる兆しはない。
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 同省は過当競争を解消するため、石油精製能力の削減を業界側に求めている。これに対し、業界では「減らすだけでは縮小均衡に陥ってしまう」(JX幹部)と規模拡大の必要性を指摘する声が出ていた。 
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 JXと東燃ゼネラルの統合が実現すれば売上高は合計で約14兆3000億円と、出光と昭和シェルの約7兆6000億円を大きく引き離し、国内首位は盤石となる。

 石油元売り業界は、国内市場の縮小に加え、最近の原油安による業績の悪化などを受け、収益・財務基盤の立て直しが急務となっている。売上高約3兆円と上位に水を開けられるコスモエネルギーホールディングスの動向も焦点となりそうだ。
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 石油元売り国内2位の出光興産と同5位の昭和シェル石油は11月12日、経営統合に関する基本合意書を締結したと発表した。2016年10月〜17年4月に両社が合併し、新会社を発足させる。製品供給や物流の効率化を進め、合併5年後に500億円の収益の改善効果を見込む。両社の給油所は、それぞれのブランドを一定期間併存させた後、新ブランドで統一することも検討する。
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 背景には、JXや出光は9月期決算で原油安で巨額の評価損赤字転落したことにあり、出光・唱和の統合は「対等の精神」で行うとし、新会社の代表取締役と業務執行取締役は、両社から同数の候補者を選ぶ。合併比率は未定。
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 両社が全国で計7カ所保有する製油所は「立地面から相互補完できる」(出光の丹生谷晋取締役)ため、統廃合しない。統合の形式を合併としたのは意思決定の迅速化が狙いで、統合後は早期に新たな場所に本社を置くとしている。
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