2015.11.02.



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長期金利・進む低下:世界景気懸念・日銀買入拡大!

内外資金が流入へ!
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来年の国債償還額は38.2兆円!
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 長期金利に低下観測が強まっている。世界経済の不透明感から、安全資産とされる国債に投資資金が海外からも流入。加えて日銀保有国債の償還増で、来年の日銀の買い入れ枠が拡大し、現物需給が一段とひっ迫するとの観測が浮上している。
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 日銀は追加緩和を見送ったが、10年最長期国債利回り(長期金利)は、今年1月に付けた過去最低の0.195%に向けてゆっくりと低下するとの見方が出ている。
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 「少なくとも12月の欧州中央銀行(ECB)理事会までは、売れない相場が続き、弱気は禁物だ」──。ドラギ総裁が22日の記者会見で、次回12月の理事会で追加緩和の可能性を示唆したことを受けて、国内金融機関の債券担当者は、円債相場の先行きに強気な見方を示す。
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今年1月、ECB理事会で資産買い入れを決定するまで、グローバルに金利低下が進んだ展開が再現されると想定する参加者が急速に増えている。
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28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明が、12月利上げの可能性に含みを残し、欧米金利はいったん上昇に転じた。だが、「原油価格が本格反騰のきっかけをつかめない中で、市場のインフレ期待が盛り上がるとは考えにくい」(国内金融機関)として、欧米金利の上昇は一時的な現象との見方が根強い。
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マイナス水準で推移するドイツ2年債などと比較すると「日本国債の利回りは相対的に高く見え、再び欧州マネーの流入期待もある」(同)との声もある。
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強気に傾く市場心理を反映して、国債先物の建玉が急増している。中心限月12月限の建玉は29日現在、10兆8840億円とECB理事会があった22日に比べて6000億円余り増加した。
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「海外勢が強気なポジションを構築し始めていることに加えて、日銀買い入れによって現物の流動性が低下しているため、現物の代替として先物取引を手掛ける参加者が増えている。中心限月12月限はそう遠くない時期に史上最高値(148円68銭)を更新し、いずれ149円をトライするのではないか」(同)という。
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日銀は30日の金融政策決定会合で追加緩和を見送ったが、現物需給は盤石で下値で買い戻しが入った。市場参加者が意識するのは、追加緩和の有無にかかわらず、来年以降は日銀の国債買い入れが増額するとの観測だ。
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日銀は現在、長期国債の保有残高が年間約80兆円に相当するペースで増加するように買い入れを行っているが、来年は今年に比べて日銀保有国債の償還が増えるため、グロスベースの買い入れ額が増える見通し。
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UBS証券によると、日銀の保有国債銘柄別残高(10月20日現在)をベースにした来年の国債償還額は38.2兆円と、今年の30兆円程度を8.2兆円上回る。

月間で約7000億円の買い入れ増になる計算だ。
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同証券デスクストラテジストの井川雄亮氏は「税収が増えていることから、補正予算を組むにしても、来年の国債発行額自体が減る可能性もある。日銀の買い入れ額が増える見込みであることを踏まえると、ブルフラット基調は変わらないのではないか。売られた局面があれば、押し目買いのインセンティブが働きやすい」と指摘し、10年債利回りが今年1月の過去最低0.195%を目指す展開を予想する。
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来年の国債需給で予想される発行減・日銀買い入れ増の構図。メリルリンチ日本証券・金利ストラテジストの大崎秀一氏は「来年の国債需給は、発行減と日銀買い入れ増で約15兆円程度も引き締まる可能性がある。インフレ率2%達成よりも先に、日銀オペ札割れが起こる可能性はそれほど低くない。政策目標などの変更によってボラティリティが上昇することもリスクになりかねない」とみている。
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