2015.11.01.



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英蘭シェル・9月期決算:最終赤字8970億円!

資源大手5社・1〜6月減収!
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資源開発会社軒並み赤字!
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 欧州石油最大手の英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルが10月29日発表した2015年7〜9月期決算は、最終損益が74億1600万ドル(約8970億円)の赤字だった。前年同期は44億6300万ドルの黒字。北米で撤退・中止を決めた事業の減損などで総額82億ドルを一時的な費用に計上した。昨年から続く原油安局面でシェルが最終赤字になったのは初めて。
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 シェルは米アラスカの探鉱事業の中止、カナダの非在来型資源「オイルサンド」の開発の撤退などを決めており、これらの減損で46億ドルを計上した。一時的な費用を除いた利益は前年同期比70%減の17億7700万ドル。石油ガス開発を手がける上流事業が赤字に転落し、本業でも苦しい状況が続く。
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 一方、シェルは2015年4月に合意した英BGグループの買収に関し、「2016年初めの完了に向け手続き中」と指摘した。BG買収を巡っては、中国とオーストラリアの当局の承認が長引いている。それぞれ自国の液化天然ガス(LNG)市場でシェルの存在感が高まることを懸念しているとされる。シェルにとって本業の収益環境の悪化に加え、両国の承認の行方もリスクになっている。
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資源大手5社の2015年1〜6月決算(BHPビリトンは15年6月期通期決算)は軒並み減収減益となった。最大の需要国である中国の景気減速が鮮明で、資源価格が急落したことが響いた。各社は事業立て直しを急ぐ。豪英BHPビリトンと英豪リオ・ティントは設備投資を抑えながら主力の鉄鉱石を増産し、黒字を確保した。

 スイスのグレンコアの1〜6月期決算は6億7600万ドル(約811億円)の赤字となった。前年同期は17億2000万ドルの黒字だった。主要商品の石炭や銅の価格が6年ぶりの安値圏に沈み、利払い前・税引き前利益(EBIT)は前年同期比61%減となった。
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 同社は7日、最大25億ドルの増資や20億ドルの資産売却を進める計画を発表した。15年12月期通期の配当支払いを見送る方針も明らかにし、純債務の圧縮を急ぐ。
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 ブラジルのヴァーレは主力の鉄鉱石価格が年初から2割あまり下落したものの、輸送コスト削減などが奏功し、4〜6月期決算は純利益が16億7500万ドルと4四半期ぶりに黒字となった。ただ1〜3月期は31億1800万ドルの赤字で、上半期としては対前年で減益となった。
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 ヴァーレが10月22日発表した7-9月期(第3四半期)決算は、前年同期に比べて最終赤字が47%拡大した。主力とする鉄鉱石の価格下落と、急激なブラジルレアル安が響いた。7−9月期の純損益は21億2000万ドル(約2500億円)の赤字となった。
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 ほぼ全ての商品価格が低迷するなか、各社のコスト削減圧力は高まっている。1〜6月期に30億1500万ドルの赤字(前年同期は14億6400万ドルの黒字)となった英アングロ・アメリカンは今後数年で従業員や契約社員の35%に相当する5万5000人を整理する。
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 1〜6月期の純利益が前年同期比81%減の約8億ドルだったリオ・ティントは鉱山機器の効率運用など400超の「カイゼン」に取り組み、鉄鉱石1トンあたりの生産コストを16.2ドルと14年度比17%引き下げた。
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 低コストを武器にリオやBHP、ヴァーレは鉄鉱石の増産体制を維持しており、短期的な価格の回復は見通しにくい。6月期通期の純利益が前の期比86%減の19億1000万ドルだったBHPビリトンは、14年度に24%削減した設備投資・探査費用を今期はさらに26%絞り込む。
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 中国の資源需要を巡っては見方が分かれる。BHPビリトンのアンドリュー・マッケンジー最高経営責任者(CEO)は8月下旬、中国の粗鋼生産量が「20年代半ばに9億3500万〜9億8500万トンでピークを迎える」との見方を示し、従来の「10億〜11億トン」から下方修正した。一方、リオ・ティントは「30年に約10億トン」との従来予測を維持している。
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