2008.08.30.

りんかい日産建設:会社更生法の適用申請!

建設業では今年最大の倒産!

負債総額629億円!

ファンドからの契約延期で喉を絞める!


 海洋土木の「りんかい日産建設」は8月29日、東京地裁に会社更生法の手続き開始を申請し、受理されたと発表した。


【りんかい日産建設(株)】
業  種   総合建設業
所 在 地   東京都港区芝2-3-8
設  立  昭和11年1月
創  業  大正15年5月
従 業 員   669名
代 表 者  北川克弘
資 本 金   70億5,500万円
年  商   (20/3)805億6,700万円
負債総額  (20/3)757億3,200万円


 負債総額は629億8380万円。市況の悪化で不動産流動化事業が行き詰まったほか、取引先のマンション販売会社が経営破綻して債権回収が困難になり、資金繰りが悪化した。

 特別目的会社(SPC)を利用した不動産流動化事業をめぐっては、投資ファンドからの契約延期が相次ぎ、8月末の債務支払いが困難になったとしている。

 負債総額は平成20年3月末時点で757億3200万円(債務保証120億3,200万円を含む)。負債総額は7月に民事再生法の適用を申請した真柄建設を上回り、建設業としては今年最大規模。


 りんかい日産建設は1926年の創業。羽田飛行場(現羽田空港)の初期工事や秋田県の八郎潟干拓工事などを手掛けた。

 同社は大正15年5月に臨海土木工業所として個人創業、昭和11年1月に(株)臨海土木工業所として法人化された。創業当時より港湾工事、干拓工事など海洋土木を得意とし順次業績を拡大。昭和54年1月には社名をりんかい建設に変更、昭和61年には関西新国際空港工事を受注するなど実績を誇り、老舗マリコン(海洋土木工事業者)として知名度を有していた。

 平成15年7月には同14年3月30日に会社更生法を申し立てた日産建設(株)(当時東証1部)のスポンサーとなり、日産建設を吸収合併、これにより陸上土木や建築工事にも進出し、合併後の平成16年3月期には年商926億1800万円を計上していた。以降、公共工事削減で主力の港湾工事が落ち込んでいたものの、近年はマンション受注などを積極的に獲得、平成20年3月期には年商805億6700万円に回復していた。

 しかし、サブプライムローン問題の影響で、SPCを利用した不動産流動化事業の買受先からの契約延期で20年6月までの3ヶ月間で約80億円の立替払いが発生。さらに、平成20年6月に(株)ケイ・エス・シー(東京都中央区)に6億9100万円、(株)NANBU(渋谷区)に3億1800万円の焦付が発生して資金繰りが急速に悪化。同月末には福岡県の企業から金利15%で2億円を調達する事態となっていた。8月末の債務支払いが困難となり今回の事態となった。




                       <お知らせ>
                                       平成20年 8月29日
関 係 者 各 位
                                  りんかい日産建設株式会社
                                  代表取締役社長 北川 克弘


拝啓、平素より格別のご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。

 さて、りんかい日産建設株式会社(以下、弊社と言います)は、平成20年8月29日開催の取締役会において、会社更生手続開始の申立を行うことを決議し、同日東京地方裁判所に申立を行い受理されました。
 関係者各位に多大なご迷惑をおかけする事態となりましたことを衷心よりお詫び申し上げます。

 別途債権者説明会のご案内をさせて頂きますが、まずはこの様な事態となりました経緯を誠に心苦しいながらもご報告させて頂きます。

 弊社は、創業大正15年のりんかい建設株式会社と、創業明治38年の日産建設株式会社が平成15年7月1日に合併し、りんかい日産建設株式会社として新たに出発した会社です。主たる業務内容は、土木・建築工事の請負、企画を中心とする建設事業と、土地開発・地域開発を中心とする不動産開発事業です。埋立・浚渫工事、港湾構造物工事等を主体とする旧りんかい建設株式会社と、陸上土木工事、建築工事を主体とする日産建設株式会社とは得意分野を異にしており、合併により、事業領域・保有技術・主要顧客等の面でも補完性が高くなりました。

 合併後の弊社は、平成16年度から直近決算年度の平成19年度まで、受注高・総売上高共に増大致しましたが、競争の激化・環境の変化により、工事利益率は低下し、従来からの建設事業の利益のみでは十分な収益確保の維持が容易ではないと思われました。

 そこで、弊社は、収益を補完するため、平成17年頃より不動産開発事業を行い、これが平成19年末頃までは順調に推移し、建設事業の利益低下を補完しました。これにより、本年度からは建設事業の改革実施の目途もたち、更には業容の拡大も視野に入るに至りました。

 ところが、サブプライムローン問題に端を発した世界的な信用収縮を背景とした金融機関の融資先選別及び融資案件審査の厳格化の影響により、平成19年末頃から事業環境が急激に変化しました。弊社の開発事業は、SPCを利用した不動産の流動化であり、最終的な売却先候補を見い出した案件に限定して開発事業を展開してきましたが、それまで不動産を取得する意向を示していたファンド等の買受候補者から相次いで契約延期等の申し入れがあり、その結果、各SPCのレンダー等に対する返済資金を、弊社が立て替えて弁済しなければならない事態となりました。

 平成20年3月から6月までの約3ヶ月間に、合計約80億円もの資金を投入して、SPCのレンダーに対する債務を弁済し、さらに、取引先のマンションデベロッパーの倒産に伴い約10億円の損害を被ったことにより、弊社の資金繰りは一気に悪化しました。
 弊社は、開発事業で取得した土地を売却することにより、運転資金を確保すべく、複数の企業との交渉を重ねてきましたが、最終的な成約には至らず、本年8月末の債務の支払が困難となりました。そのため

、平成20年8月29日開催の取締役会において、会社更生手続開始の申立を行うことを決議し、今回の申立に至った次第です。

 今後につきましては、東京地方裁判所及び同裁判所が選任された保全管理人による監督指導のもとで、金融機関様、発注者様及び工事関係先様各位のご支援、ご協力を賜り、一日も早く会社を再建できますよう、社員一同全力を傾注し、皆様のご迷惑を最小限に食い止めるため努力していく所存であります。何卒、格別のご理解とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

 会社更生手続開始の申立という事態に至り、大変心苦しく、また慙愧に耐えません。ご支援頂きました皆様のご期待に背く形となりました事を重ねて心よりお詫び申し上げます。

敬具

【お問合せ先】
総務部長 濃田 宏彦(ノウダ ヒロヒコ)
電話番号(03)5476−1705